不満を満足に変換する

顧客の抱える問題を解決するために、企業は存在し、一旦解決されれば、また新しい問題を人為的に創造してしまってから、それを解決すべく商品やサービスを提供する。問題を抱えていない人などいないという仮説と、不満を満足に変換するとい使命。

種だけをもって去る

「私たち、もう結婚する必要ないんじゃないかしら」と唐突に彼女が言った。

「なぜ?」

「だって、これを見て」とお腹を手で撫でている。

なるほど、確かにそれは、誰がみても孕んでいるお腹だった。

「結婚の目的が達成されてしまった以上、もう改めて結婚などという面倒な手続きをすることないでしょう」

どうも腑に落ちない彼女の言い分ではあったが、「それはそうだ。君のいうことは正しいと思う」と上の空で応えると、彼女は呆然としている私を尻目にさっさとその場を立ち去った…次の男を探しに…

欲望の先取り

「何が欲しい?」と尋ねても具体的な答えは期待できない。顧客は自分の求めるものを明確に言うことができない。

欲望を形にするのが、仕事のはじめの段階である。つまり欲望の先取りにエネルギーを傾注させる。

逆のがんばり

笑いを取ろうとがんばるから受けない。

笑わせようとする「がんばり」が相手に見透かされる。

「笑って!こんなに努力しているんだから!」

これに対し相手側の「だから笑ってあげましょう」では面白くない。

自然発生的な笑いは、相手の方からふっと湧きでる。笑いを強制しようと努力すれば失敗する。

人は皆、笑いたいときに笑うものだ。

ああ、そう

僕の彼女が結婚すると言った。

「ああ、そう」

と生返事をする僕は、彼女が「スマホ」と結婚すると知っていたから別段驚きもしなかった。だって毎日見ているもの、触っているものはスマホだけなんだから。

書類上の結婚でしかなく事実上の配偶者はやっぱりスマホだ。