貴族なるもの奴隷的なるもの

貴族的なるものは宙に浮いているイメージがある。一方で奴隷的なるものは大地に接触しているイメージがある。土着的で現実的な奴隷のイメージと空中的で空想と理想としての貴族的なるもの。空想は大地と乖離していて空中をふらふらと逍遙している。貴族的なるものは現実を忌避して、どこまでも浮かんでいる。非現実ともいえるが高級な思考を伴っていてプラトンの言うイデアのようなもの。労働とは余程縁がなく手が綺麗で細く繊細でかつ細い。まるでジャコメッティの彫刻のようだ。空想はリビドーの昇華とも表現される。奴隷的なるものとの決定的な違いは母なる大地との接点がないことであるから、現実的な常識人の眼からすると些か頼りなく見える。労働者と奴隷的なるものと現実と常識はほぼ同じもの。ここではイメージを隠喩として表現してみた。思考者としての貴族的なるものの印象。