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言葉の誕生

言葉が生まれる瞬間とはどんなものか?

完成された形で言葉を使い始める者は少ない。

はじめは何となく曖昧で、はっきりしない星雲の如き観念が頭の中に生じ、それを言葉に変換した瞬間に自然と、誠に不可解なことなのだが、次に来るべき言葉と文脈が同時進行で立ち現れる。言葉が次の言葉を井戸のような混沌から引っ張り出す。但し、自由連想とは異なり意識の関与がある点に注意。

考えたことを喋っているのではなく、恰も何者かによって、喋らされているといった感覚に近くなる。精神医学的には病的状態に分類されるが、言葉が誕生する瞬間とその過程をつぶさに分析してみるならば、前もって準備された言葉の方が稀な現象だと言いたくなる。